自転車にはまった少年

大人数でのスタート。

スタート後は先頭が見えない程、長い集団。

一気に前には上がれない。

ちょっとした集団の隙間から徐々に前に上がる。

前の方に上がって行くと、トレードチームのジャージの選手が周りにいる。

カッコいい！

一緒に走ってるだけで、自分もカッコいいと勘違いしながら走っていた。

まだまだトップ選手とは足の差があり、先頭にでる事ができない。

それでも自信過剰の少年は勇気をだして前から２、３番手まで上がるが、先頭には出ない・・・。

プロ選手からしたら、２、３番手に居たら先頭に出ろよと邪魔だったに違いない。

しかし少年は前に居るだけで、俺は結構いけてると勘違いしていた。

前に上がった時、横にはニッポの大門さんやミヤタの安藤さん・・・。

憧れの選手と横で走って満足げな写真が今でも家にある・・・。

結局、ラスト２キロの心臓破りで千切れてゴール。

２回目の東日本実業団は２９位。

しかし、少年は先頭でトレードチームと肩を並べながら走れた事に大満足。

俺スゲーと勘違いして群馬を後にしたのでした。